空港グランドスタッフの専門学校|エアライン学科の選び方と学べること

空港グランドスタッフを目指す専門学校のエアライン学科で学べることと選び方を解説する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が厚生労働省・文部科学省などの公的機関や、航空会社・空港会社の公式サイトの公開情報を調べて独自に執筆しています。募集要項や就航地は年度や時期によって変わることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください。紹介しているサービスの一部にはPRを含みます。

空港のグランドスタッフに憧れて、専門学校に進もうか考えていませんか。でも、エアライン学科のある学校はいくつもあって、何で選べばいいのか迷いますよね。

結論から言うと、空港グランドスタッフを目指す専門学校は「学べる中身」と「目指す会社の応募資格に合うか」の2つで選ぶと失敗しにくいです。

この記事を読むと、エアライン学科で学べることと、学校を比べる6つの観点、オープンキャンパスで聞く質問が分かります。

目次

グランドスタッフになるには専門学校が必要?

先に結論

専門学校は必須ではありません。ただ、各社の新卒募集では応募できる学歴の区分が決まっていることが多く、専門学校卒が対象かどうかは会社やコースで違います。

『グランドスタッフになるには専門学校に行かないとダメなの?』と気になっている方も多いはずです。

厚生労働省の職業情報サイト「job tag」では、空港グランドスタッフは入職にあたって特に学歴や資格は必要とされない、と紹介されています。短大・専門学校・大学を卒業して入社する人もいれば、中途採用で入る人もいる仕事なんです。

募集要項の「学歴」の欄を見てみよう

ここが大事なところです。新卒の募集要項には、応募できる学歴が書かれています。公式に確認できた例を並べてみました。

会社・コース(新卒の例)応募できる学歴として書かれているもの
JALスカイ メインベースコース(一般職/グランドスタッフ)大学院・4年制大学・短期大学・専門学校・高等専門学校
JALスカイ グローバルフィールドコース(総合職)大学院・4年制大学
AIRDO 特定地上職(グランドスタッフ)四年制大学・大学院・短期大学・専門学校(1年課程を除く)
ANAエアサービス松山(専門学生向けの募集の例)専門学校を卒業見込みの方
ANA福岡空港(新卒の例)短期大学・大学・大学院を卒業見込みの方

同じグランドスタッフの仕事でも、専門学校卒が応募できる募集と、そうでない募集があることが分かりますよね。

AIRDOのように「1年課程を除く」と書かれている例もあります。学校を選ぶ時は、学科の年数も合わせて見ておきましょう。

よくある思い込み

「エアラインの専門学校に行けば、どの会社にも応募できる」と考えてしまうことです。目指したい会社がある場合は、その会社の募集要項で学歴の区分を先に確かめておくと安心です。

募集の内容は年度で変わるので、最新は各社の公式採用ページで確認してみてください。例えばJALスカイの区分は、JALスカイ 新卒募集要項(PDF)で見られます。

専門学校が向いている人、ほかの道も考えたい人

専門学校が合うかどうかは、何を大事にしたいかで変わります。迷った時の目安を並べてみました。

専門学校が向いている人
  • 高校を出たら、早めに空港の仕事に近づきたい
  • 接客や仕事の練習を、授業の中でたくさん積みたい
  • 目指す会社の募集に、専門学校卒が含まれている
大学・短大も比べたい人
  • 総合職など、4年制大学卒が条件のコースも考えている
  • 語学や観光を、時間をかけて幅広く学びたい
  • 空港以外の仕事も、まだ選択肢に残しておきたい

どちらが上ということはありません。比べてみて、自分に合う学び方を選べば大丈夫です。

進路の全体像はグランドスタッフになるには?必要な学歴・資格と進路の選び方で紹介しています。

エアライン学科で学べること

学ぶ中身は4つに分けて見る

エアライン学科の授業は、接客、語学、航空の基礎知識、空港での仕事の練習の4つに分けて見ると、学校ごとの違いが分かりやすくなります。

『専門学校って、実際に何を勉強するの?』というのが、いちばん知りたいところですよね。

学校ごとにカリキュラムは違いますが、グランドスタッフの仕事に必要なことから考えると、学ぶ中身は大きく4つに分けられます。

エアライン学科で学ぶ中身を、接客・語学・航空の基礎知識・空港での仕事の練習の4つに分けた図解
学ぶ中身仕事のどの場面につながるか資料で探したい言葉
接客カウンターやゲートでの案内、困っている旅客への声かけ接遇、マナー、ホスピタリティ
語学外国人の旅客への案内、アナウンス英語、中国語、韓国語、検定対策
航空の基礎知識持ち込めない物の説明、運賃や航空券の確認、出入国の手続き航空業務、旅客サービス、空港概論
空港での仕事の練習搭乗手続き、搭乗券の発券、ゲートでの誘導模擬カウンター、実習、学外研修

接客

グランドスタッフは、空港に着いた旅客が最初に話す相手になることが多い仕事です。job tagでも、サービス業としてのコミュニケーション能力や親しみやすさが求められると紹介されています。

授業では、言葉づかいや身だしなみ、立ち居振る舞いを繰り返し練習するのが一般的です。

語学

job tagには、外国人の旅客に応対することも多いと書かれています。英語は多くの学校で中心になる授業です。

羽田では英語だけでなく、中国語や韓国語の大切さも高まっているとANAエアポートサービスの採用ページで案内されています。英語以外の外国語を学べるかも、学校を比べる時の材料になりますよ。

航空の基礎知識

カウンターでは、航空券の日付や便名、名前の確認をします。国際線では、名前の綴りがパスポートと合っているか、パスポートの有効期限、ビザが必要かどうかも確かめます。

こうした仕事の土台になるのが、航空法や運送約款、入国管理・通関・検疫などの知識です。授業で基礎を学んでおくと、仕事のイメージがぐっとつかみやすくなります。

空港での仕事の練習

カウンターでの手続きやゲートでのアナウンスは、知識を覚えるだけでは身につきにくいものです。

模擬カウンターでのロールプレイや、学外での学びの機会がどのくらいあるかは、学校によって差が出やすいところです。

入社後の研修もある

JALスカイの採用ページでは、仕事に必要な専門知識は入社後に教育を行うと案内されています。専門学校で学ぶことは、入社後の研修の「下地づくり」と考えると、ちょうどいい距離感です。

空港グランドスタッフの専門学校を比べる6つの観点

6つの観点を表にして比べる

学べる範囲、空港での仕事の練習、語学の授業、就職の支え方、資格取得の支援、通いやすさ。この6つを同じ表に書くと、学校ごとの違いが見えてきます。

ここからが、学校選びの中心です。学校名や評判ではなく、中身で比べるための観点をまとめました。

観点確かめること確かめ方
1 学べる範囲空港の仕事に関わる科目の割合、ホテルや観光など他の分野も学べるか時間割の例、学科紹介
2 空港での仕事の練習模擬カウンターなどの設備、学外での学びの機会実習のページ、見学
3 語学の授業英語の授業の量、英語以外の外国語、検定対策カリキュラム、説明会で質問
4 就職の支え方面接練習、エントリーシートの添削、説明会キャリア支援のページ、在校生に質問
5 資格取得の支援どの検定・資格の対策を授業でしているか資格のページ
6 通いやすさ家からの時間、寮、一人暮らしの支えアクセスのページ、通学時間帯に試す

学科の年数と「専門士」も見ておく

専門学校の修業年限は1年以上で、2年の学校が多いと文部科学省は案内しています。

修業年限2年以上など一定の条件を満たした課程を修了すると、「専門士」という称号が付与されます。専門士が付与される課程の修了者には、大学への編入学資格も認められているんです。

さきほどのAIRDOの例のように、応募資格に課程の年数が関わることもあります。学科が何年制かは、資料で最初に確かめておきたいポイントです。

学校の名前の見分け方

校名に「専門学校」と入っていれば認可を受けた学校です。「専門学院」「専門スクール」など似た校名には無認可の学校もあると、文部科学省の専門学校の紹介ページで案内されています。

比べる時に見落としやすいところ

資料を読んでいると、ついパンフレットの写真や言葉の雰囲気で選びたくなりますよね。見落としやすい点をまとめておきます。

見落としやすい点どう確かめるか
学科が何年制か、1年課程ではないか学科紹介のページで年数を見る
模擬カウンターを使える回数オープンキャンパスで1人あたりの練習量を聞く
英語以外の外国語が選べるかカリキュラムの選択科目を見る
就職の支えが始まる時期説明会で「いつから」を聞く
実際の通学時間通学する時間帯に一度行ってみる

6つの観点の重みは人それぞれ

6つを全部同じ重さで見る必要はありません。

例えば、英語が苦手な人は「語学の授業」を、地元から離れることを考えている人は「通いやすさ」を先に見る、という選び方で大丈夫です。

比べる前に決めておくこと
  • 目指したい会社や空港があるか、まだ決めていないか
  • 英語以外の外国語も学びたいか
  • 家から通うか、寮や一人暮らしも考えるか
  • 空港以外の仕事(ホテル・観光など)も選択肢に残したいか

学校の資料をまとめて取り寄せて比べる方法は、エアライン系の専門学校・大学を資料請求で比べる方法で詳しく紹介しています。

入学から就職活動までの流れ

2年制なら、1年生の後半から就職活動が近づく

2年制の学科の場合、入学して1年が過ぎるころには就職活動の準備が始まります。選考の流れも先に知っておくと、学校生活の過ごし方が決めやすくなります。

『入学したら、どのくらいで就職活動になるの?』という疑問もよく聞きます。

2年制の学科なら、授業で基礎を学ぶ期間は思っているより短めです。ここでは、一般的な流れのイメージを紹介します。

2年制の学科での流れのイメージ
  1. 入学後、接客や語学、航空の基礎知識を学び始める
  2. 模擬カウンターなどで、手続きや案内の練習を重ねる
  3. 1年生の後半ごろから、志望先の会社や職種を調べる
  4. エントリーシートや面接の練習を始める
  5. 各社の募集に合わせてエントリーし、選考を受ける
  6. 内定後も、卒業まで授業と検定の準備を続ける

時期や順番は学校や年度で違うので、オープンキャンパスで具体的に聞いてみてください。

選考で公式に確認できる流れ

各社の新卒の選考は、エントリーシートなどの書類、適性検査、面接が基本の形です。例えばANAエアサービス松山では、エントリーシート提出と適性検査のあと、書類選考、一次面接、最終面接と進むと案内されています。

AIRDOでは面接が複数回あると書かれています。面接の練習を学校でどのくらいできるかは、比べる時の大事な材料になりますね。

専門学校に入学してから、学ぶ・練習する・志望先を調べる・選考を受けるまでの流れを示した図解

グランドスタッフドットコム

エアライン系の学校を比べたい方へ

グランドスタッフを目指す道は、エアライン系の専門学校・短大・大学、社会人からの転職とさまざまです。自分に合う学び方を選ぶには、気になる学校の資料を取り寄せて、接客や語学の授業、空港での実習、就職の支え方を同じ目線で見比べるのが近道です。資料請求で確かめたい点と比べ方をまとめました。

無料エアライン系の学校の資料請求と比べ方を見る

学科の内容や募集要項、オープンキャンパスの日程は年度で変わります。最新の情報は各学校の公式サイトで確認してください。

オープンキャンパスで聞く質問リスト

資料で分からなかったことを聞きに行く

6つの観点で比べて空欄になった点を、そのまま質問にして持っていきましょう。

オープンキャンパスは、学校の雰囲気を自分の目で確かめられる場です。ただ、何となく参加すると、楽しかったで終わってしまうことも。

聞くことを決めておくと、ほかの学校との違いがはっきりしますよ。

オープンキャンパスで聞くこと
  • 学科は何年制で、修了すると専門士が付与されますか
  • 1年生の時間割で、空港の仕事に関わる授業はどのくらいありますか
  • 模擬カウンターなどでの練習は、1人あたりどのくらいできますか
  • 英語が苦手な状態で入学した人は、どこから学び始めますか
  • 英語以外の外国語の授業はありますか
  • 面接練習やエントリーシートの添削は、いつから受けられますか
  • 卒業生はどんな会社や職種に進んでいますか(グランドスタッフ以外も含めて)

最後の質問は、数字ではなく「どんな進み方があるか」を聞くのがポイントです。グランドスタッフ以外にどんな道があるかを知っておくと、進路の幅も見えてきます。

オープンキャンパスで見ておきたい、空港のカウンターを模した実習設備の写真

在校生と話せたら

在校生と話せる時間があれば、毎日の過ごし方を聞いてみましょう。例えば、こんな聞き方です。

「授業のあと、アルバイトをする時間はありますか」
「入学してから一番大変だったことは何ですか」

先生とは違う目線の答えが返ってきて、通う自分の姿をイメージしやすくなります。

専門学校についてよくある相談

ここで紹介する相談について

知恵袋などに寄せられている専門学校の相談から、よくある内容を要約して答えています。

空港のグランドスタッフと専門学校については、似た相談がたくさん寄せられています。特に多い3つを取り上げます。

相談1 勉強が苦手でも、専門学校に行けばグランドスタッフになれますか

『中学や高校であまり勉強してこなかったけど、大丈夫かな』と不安になる方もいますよね。

専門学校は、仕事に必要な力を実践的に学ぶ学校です。接客や語学、航空の基礎知識は入学してから学ぶものなので、今の成績だけで道が閉ざされるわけではありません。

ただ、採用を決めるのは会社です。入学後に授業や面接の練習を積み重ねられるかどうかが、何より大事になります。

相談2 グランドスタッフは専門学校卒と大学卒、どっちが多いですか

job tagには、働いている人が多いと感じる学歴として、大卒・専門学校卒・短大卒が上位に挙がっているアンケート結果が載っています。学歴は必須ではないという注記つきです。

どちらが多いかより、目指す会社やコースの募集要項に合っているかで考えるのがおすすめです。大学と比べたい方はグランドスタッフは大学と専門学校どっちから?進路の比べ方も読んでみてください。

相談3 専門学校に通いながら、アルバイトや遊ぶ時間はありますか

専門学校は短い期間で仕事に必要な力を身につける学校なので、授業や実習で時間割が埋まりやすい面はあります。

実際の過ごし方は学校や学年でかなり違います。オープンキャンパスで在校生に聞くのが、いちばん確かな方法ですよ。

相談4 短大卒と同じ扱いになる専門学校はありますか

募集要項に「短期大学」と書かれているのを見て、専門学校でも同じように応募できるのか気になる方もいます。

専門学校の中には、修業年限2年以上などの条件を満たし、修了すると「専門士」が付与される課程があります。ただ、応募できるかどうかは、各社の募集要項に書かれた学歴の区分で決まります。

「専門学校」が区分に入っているか、課程の年数に条件がないかを、目指す会社の募集要項で確かめておきましょう。

社会人や大学生の場合は

すでに大学に通っている人や社会人の場合、専門学校に入り直す以外に、短期の講座に通う方法もあります。考え方はグランドスタッフのエアラインスクール|ダブルスクールの考え方で紹介しています。

よくある質問

空港グランドスタッフの専門学校は何年制が多いですか?

専門学校の修業年限は1年以上で、2年の学校が多いと文部科学省は案内しています。応募資格に課程の年数が関わる募集もあるので、学科の年数は早めに確かめておきましょう。

専門学校でグランドスタッフになるには、何年生から準備すればいいですか?

2年制なら、1年生の後半ごろには志望先の会社を調べ始めておくと安心です。入学したら早めに、学校の就職支援の予定を確かめておくと安心です。

英語が苦手でもエアライン学科に入れますか?

入学の時の英語力の扱いは学校によって違うので、資料やオープンキャンパスで確かめてみてください。外国人の旅客に応対する仕事なので、入学後に語学の授業にしっかり取り組むことが大切です。

グランドスタッフになるには専門学校と大学のどちらがいいですか?

どちらが上ということはありません。目指す会社やコースの募集要項で応募できる学歴を確かめ、学び方や年数も含めて、両方の資料を同じ観点で比べて決めるのがおすすめです。

高校生のうちにできる準備はありますか?

英語の勉強や、アルバイトなどで接客に慣れておくことが役に立ちます。詳しくは高校生向けの記事でも紹介しています。

高校生のうちの準備は高校生がグランドスタッフを目指すには|今からできる準備と進路にまとめています。

まとめ

この記事の要点
  • グランドスタッフになるのに専門学校は必須ではないが、募集要項には応募できる学歴の区分がある
  • 専門学校卒が応募できるかは会社やコースで違い、課程の年数が関わる例もある
  • エアライン学科で学ぶ中身は、接客・語学・航空の基礎知識・空港での仕事の練習の4つ
  • 学校は6つの観点を同じ表にして比べ、空欄をオープンキャンパスで聞く
  • 2年制なら1年生の後半から就職活動が近づくので、流れを先に知っておく

グランドスタッフの仕事そのものは、グランドスタッフとは?空港での仕事内容・なり方をやさしく解説で紹介しています。

グランドスタッフドットコム

グランドスタッフドットコム 編集部

空港のグランドスタッフの仕事内容、なり方と進路、専門学校や大学での学び方、採用試験の準備、航空会社や空港会社ごとの違いを、公的機関と各社の公式情報をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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