当サイトの記事は、編集部が厚生労働省・文部科学省などの公的機関や、航空会社・空港会社の公式サイトの公開情報を調べて独自に執筆しています。募集要項や就航地は年度や時期によって変わることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください。紹介しているサービスの一部にはPRを含みます。
グランドスタッフになりたいと思って求人を探すと、航空会社の名前ではない会社がたくさん出てきて戸惑いますよね。
結論から言うと、グランドスタッフが勤める会社は「航空会社本体」「航空会社グループの空港会社」「業務の委託を受けるハンドリング会社」の大きく3つに分かれます。空港のカウンターに立つ人が、その航空会社の社員とは限らないんです。
この記事を読むと、3つの会社のタイプの違いと、働きたい空港で募集している会社を自分で調べる方法が分かります。
グランドスタッフはどこの会社に勤める?先に結論
グランドスタッフの多くは、航空会社そのものではなく、空港の業務を任されたグループ会社や委託会社に勤めています。どの会社が担当しているかは、航空会社と空港の組み合わせで変わります。
厚生労働省の職業情報サイト「job tag」では、グランドスタッフの就職先として2つの道が紹介されています。航空会社に入社して空港に配属される場合と、航空会社から空港旅客業務を委託されている関連会社に入社する場合です。
さらにjob tagには、航空会社が業務を委託するために各地の空港ごとにグループ会社をつくり、それぞれが独自に採用している、とも書かれています。
『ANAのカウンターにいる人は、みんなANAの社員だと思っていた』という方も多いはずです。実は、制服は航空会社のものでも、雇っている会社は別というケースがよくあるんです。
航空会社のグランドスタッフとはどんな人?
ここでいう「航空会社のグランドスタッフ」とは、ある航空会社の便の搭乗手続きや搭乗案内を受け持つ人のことです。
カウンターでの搭乗手続き、手荷物の預かり、搭乗ゲートでの案内、到着した旅客への対応などが主な仕事です。仕事内容そのものはグランドスタッフとはで詳しく紹介しています。
この記事では「その人を雇っているのはどの会社か」という、少し違う角度から見ていきます。
航空会社本体・グループ会社・委託会社の3タイプを比べる
同じ空港のカウンターでも、雇っている会社のタイプによって、担当する航空会社の数や仕事の範囲が変わります。
ここがこの記事の中心です。グランドスタッフが勤める会社を、雇われ方で3つに分けて比べてみました。

| 比べる点 | 航空会社本体 | グループの空港会社 | 委託を受けるハンドリング会社 |
|---|---|---|---|
| どんな会社か | 飛行機を飛ばす航空会社が自社で採用 | 航空会社のグループで空港業務を受け持つ会社 | 航空会社から空港の業務を任される会社 |
| 担当する航空会社 | 自社の便が中心 | グループの便と、受託した他社の便 | 契約している複数の航空会社の便 |
| 仕事の範囲 | 空港の旅客の仕事を自社で担う | 旅客サービスに加え、会社によってはグランドハンドリングなども | 旅客サービスのほか、ランプや貨物などを持つ会社もある |
| 制服 | その航空会社のもの | 担当する航空会社のものを着ることが多い | 担当する航空会社や会社によって決まる |
| 例 | スカイマーク、AIRDO、スターフライヤー、ジェットスター・ジャパン、トキエア | ANAグループの空港運営会社、JALスカイ各社 | スイスポートジャパン、韓進インターナショナル ジャパン、FMG、Kスカイ、西鉄エアサービス |
表の制服の欄は、あくまで傾向です。実際の服装は会社ごとに決まっているので、気になる方は応募先の採用ページで確かめてみてください。
航空会社本体で採用している例
スカイマークは採用ページで、グループ会社をつくらず、地上旅客職やランプハンドリング職など運航に関わる職種を自社で採用していると書いています。
AIRDOは「特定地上職(グランドスタッフ)」、スターフライヤーは「空港旅客係員(グランドスタッフ)」という職種名で、自社の採用ページに載せています。ジェットスター・ジャパンやトキエアも、空港の旅客の仕事を自社で募集しています。
ただし、本体で採用している航空会社でも、すべての空港を自社で受け持っているとは限りません。例えばスターフライヤーやAIRDOの便は、一部の空港でANAグループの空港会社が受託先として名前を挙げています。
グループの空港会社の例
ANAは、全国11か所の「ANAグループ空港運営会社」が空港の業務を担っています。羽田のANAエアポートサービス、成田のANA成田エアポートサービス、福岡のANA福岡空港などです。
JALは、グループの空港旅客サービスの会社が7社あります。羽田・成田のJALスカイのほか、JALスカイ大阪、JALスカイ九州、JALスカイ札幌などです。
羽田の2社については、ANAエアポートサービスのグランドスタッフとJALスカイのグランドスタッフでそれぞれ詳しく紹介しています。
委託を受けるハンドリング会社の例
航空会社グループに入っていない会社が、空港の業務を受け持つこともあります。こうした会社を、この記事では「グランドスタッフ委託会社」と呼んでいます。
例えばスイスポートジャパンは、成田・羽田・関西など複数の空港に拠点を持つハンドリング会社です。韓進インターナショナル ジャパンは、大韓航空やジンエアーなどのハンドリングを主に行っていると紹介しています。
外国の航空会社の多くは、こうした会社に日本の空港での業務を任せています。外資系の航空会社とグランドスタッフの関係は外資系航空会社のグランドスタッフで紹介しています。
会社のタイプで変わること・変わらないこと
『結局、どのタイプの会社に入っても同じ仕事なの?』と感じた方もいるはずです。変わる部分と変わらない部分を分けてみると、こうなります。
| 会社のタイプで変わりにくいこと | 会社のタイプで変わりやすいこと |
|---|---|
| 搭乗手続きや手荷物の預かり | 担当する航空会社の数 |
| 搭乗ゲートでの案内 | 使う言葉や求められる語学の目安 |
| 始発から最終便に合わせたシフト | 雇用形態や福利厚生 |
| 定時出発のための連携 | 転勤や他空港への出向の有無 |
仕事の中身よりも、働き方の条件の違いが大きいと考えておくといいですよ。
同じ航空会社でも空港ごとに担い手が変わる
同じJALの便でも、羽田と関西と高松では、カウンターを受け持つ会社が違います。働きたい航空会社だけでなく、働きたい空港もセットで考えるのがコツです。
ANAもJALも、グループの空港会社がない空港では、地元の会社などに空港の業務を任せています。ANAは「協力会社」、JALは「JALブランドパートナー」と呼んでいます。
いくつか例を並べてみますね。
| 空港 | 航空会社 | 空港の旅客業務を受け持つ会社(公式の掲載) |
|---|---|---|
| 羽田 | ANA | ANAエアポートサービス(グループ会社) |
| 羽田・成田 | JAL | JALスカイ(グループ会社) |
| 関西 | JAL | Kスカイ(JALブランドパートナー) |
| 高松 | JAL | 四国航空(JALブランドパートナー) |
| 山口宇部・松山・北九州 | JAL | 西鉄エアサービス(JALブランドパートナー) |
| 仙台 | ANA | 日本通運(協力会社) |
| 広島 | ANA | 中国ターミナルサービス(協力会社) |
| 鹿児島 | ANA・JAL | 南国交通(協力会社・JALブランドパートナー) |
『地元の空港で働きたいけれど、ANAやJALの会社がない』という場合でも、こうした会社が募集を出していることがあります。地元の鉄道やバスのグループ会社が受け持っている空港もあるんです。

空港ごとの会社をもっと詳しく知りたい方は、空港ごとのハンドリング会社を見てみてください。
1つの会社が複数の航空会社を受け持つことも
グループの空港会社も、自分のグループ以外の便を受託していることがよくあります。
例えばANA新千歳空港は、ANAのほかにAIRDOやPeach、エバー航空やタイ国際航空など、国内外の航空会社を受託先として挙げています。ANA関西空港も、ルフトハンザドイツ航空やユナイテッド航空などを受託先に挙げています。
つまり、ANAグループの会社に入っても、担当するのはANAの便だけとは限らないということです。
大きな空港と地元の空港では会社のかたちも違う
羽田や成田のような大きな空港では、航空会社ごとにグループ会社や委託会社が分かれていて、たくさんの会社が同じターミナルで働いています。
一方で地元の空港では、1つの会社がいくつもの航空会社の便をまとめて受け持つことがあります。例えば高松空港の四国航空は、JALのほか、ジェットスター・ジャパンやチャイナエアライン、春秋航空などの便のハンドリングを公式に挙げています。
『地元の空港なら、会社は1つか2つしかないの?』と思うかもしれません。空港によって違うので、まずは就航している航空会社から順にたどってみてください。
グランドスタッフ委託会社で働くとはどういうことか
委託会社では、契約している航空会社の便を受け持ちます。いろいろな航空会社のやり方に触れられる一方、覚えることも会社ごとに増えます。
『委託会社って、航空会社に入るのと何が違うの?』と気になりますよね。仕事の中身は、搭乗手続きや搭乗案内など、基本的には同じです。
違いが出やすいのは、担当する航空会社の数と、使う言葉です。スイスポートジャパンの旅客サービスの求人では、担当する航空会社は1人1〜2社と書かれていました。
- 複数の航空会社のやり方に触れられる
- 外国の航空会社の便を受け持つ会社が多く、語学を使う場面が多い
- 会社によっては、未経験者を歓迎する募集もある
- 担当する航空会社ごとに手順やルールを覚える必要がある
- 受託する航空会社の顔ぶれは、契約によって変わることがある
- 求める語学力が高めの募集もある
例えばスイスポートジャパンの旅客サービスの求人では、応募資格の必須に英語のビジネスレベルのスキルが入っていました。一方で、トキエアの旅客ハンドリング業務の募集のように、未経験者を歓迎している会社もあります。
どちらが上ということではなく、自分がどんな環境で働きたいかで選ぶのがいちばんです。
受け持つ航空会社はどうやって分かる?
委託会社の多くは、公式サイトに受託している航空会社や取引の実績を載せています。
例えばKスカイは、関西国際空港と羽田空港で、日本航空を始めとした各航空会社の旅客サービス業務を行っていると紹介しています。FMGは、主要取引先としてエールフランス航空やキャセイパシフィック航空、ユナイテッド航空などを挙げています。
ただし、取引の実績の一覧には、どの空港でどの業務を受け持っているかまでは書かれていないことも多いです。気になる航空会社があれば、募集要項の仕事内容の欄もあわせて読んでみてください。
派遣という働き方もある
空港の旅客業務には、派遣会社から働きに行く形もあります。例えば旅行綜研は、空港カウンターのチェックイン業務などを業務委託や人材派遣で行っていると紹介しています。
雇用の形が変わると、契約期間や働き方も変わります。気になる方は派遣・業務委託でグランドスタッフとして働く方法も読んでみてください。
働きたい空港で募集している会社の調べ方
働きたい空港と航空会社が決まったら、航空会社の公式ページにある委託先の一覧から調べると、迷わずに募集元にたどり着けます。
『どこで募集しているのか分からない』という声はとても多いです。ここでは、募集元を自分で調べる手順を紹介します。

- 働きたい空港を決める(地元の空港か、羽田・成田などの大きな空港か)
- その空港に就航している航空会社を、空港の公式サイトで確かめる
- 航空会社の公式ページで、その空港の業務を受け持つ会社を探す
- 見つかった会社の採用ページで、募集の区分と雇用形態を確かめる
- 募集が終わっていたら、次の募集時期の目安をメモしておく
ANAは「ANAの空港ハンドリングにおける協力会社一覧」を、JALは「JALブランドパートナー」の一覧を公式に載せています。まずはここから見るのがおすすめです。
応募前に確かめておきたいこと
会社が見つかったら、募集要項でいくつかの点を確かめておきましょう。
- 募集しているのが旅客の仕事か、グランドハンドリングなど別の職種か
- 新卒・既卒・中途のどの区分で募集しているか
- 正社員・契約社員・パートなど、雇用形態は何か
- 勤務地はどの空港か、転勤や他空港への出向があるか
- 語学の目安や、運転免許などの条件があるか
例えばJALスカイは、正社員のコースのほかに、成田事業所だけ契約社員の区分を設けています。トキエアの旅客ハンドリング業務は、1年間の契約社員として募集していました。
同じ「グランドスタッフ」の募集でも、条件は会社ごとにかなり違うんです。
募集している会社や職種、応募資格は年度によって変わります。最新は各社の公式採用ページで確認してみてください。
学校で学んでから応募する道もある
グランドスタッフを目指す方の中には、エアライン系の専門学校や大学で、空港の業務や語学を学んでから応募する方もいます。どの会社を目指すかによって、身につけておきたい力も変わってきます。
学校ごとに学べる内容や就職の支援は違うので、いくつかの学校の資料を取り寄せて比べてみるといいですよ。比べるときの観点はエアライン系の学校を資料請求で比べる方法でまとめています。
グランドスタッフドットコム
エアライン系の学校を比べたい方へ
グランドスタッフを目指す道は、エアライン系の専門学校・短大・大学、社会人からの転職とさまざまです。自分に合う学び方を選ぶには、気になる学校の資料を取り寄せて、接客や語学の授業、空港での実習、就職の支え方を同じ目線で見比べるのが近道です。資料請求で確かめたい点と比べ方をまとめました。
無料エアライン系の学校の資料請求と比べ方を見る学科の内容や募集要項、オープンキャンパスの日程は年度で変わります。最新の情報は各学校の公式サイトで確認してください。
グランドスタッフの会社選びでよくある相談
ここでは、グランドスタッフが勤める会社について寄せられることの多い相談に答えていきます。
相談1:航空会社採用と委託会社採用はどう違う?
「航空会社で採用されたグランドスタッフと、委託会社で採用されたグランドスタッフは何が違うのか」という相談があります。
いちばん大きな違いは、雇っている会社と、担当する航空会社の範囲です。仕事の中身は近くても、福利厚生や働き方の決まりは雇っている会社ごとに決まります。
例えば、社員が自社やグループの便に乗るときの優待搭乗制度は、福利厚生に載せている会社があります。ただ、中身は会社によって違うので、気になる点は応募先の募集要項で確かめるのが確実です。
相談2:外資系の会社に入って日本の空港で働ける?
「外資系の航空会社に入って、配属が日本の空港になることはあるのか」という相談もあります。
外国の航空会社の日本の空港での業務は、日本のハンドリング会社が受け持っていることが多いです。例えば韓進インターナショナル ジャパンは、成田などで大韓航空の旅客グランドスタッフ業務を受託していると紹介しています。
『外資系で働きたい』と思ったら、航空会社だけでなく、その便を受け持つ日本の会社を調べてみるのが近道です。
相談3:航空会社の総合職とグランドスタッフ、どちらを目指す?
「航空会社の総合職かグランドスタッフになりたい。どちらも目指せる進路はあるか」という相談もあります。
例えばJALの「業務企画職」は、JAL本体の総合職にあたる採用です。空港のカウンターを担うグランドスタッフは、JALスカイなどグループ会社の採用で、入口が別になっています。
業務企画職は入社後1〜2年ほど現業部門で働くことがあり、その中に空港が含まれることもあります。どちらを目指すかで応募先が変わるので、早めに両方の募集要項を読み比べておくと安心です。
相談4:まだ会社が決まっていない段階で何をすればいい?
「グランドスタッフになりたいとぼんやり考えている大学2年生。会社はまだ決めていない」という相談もあります。
この段階でできるのは、働きたい空港と、関わりたい航空会社のイメージを持つことです。羽田で国際線に関わりたいのか、地元の空港で働きたいのかで、調べる会社がまったく変わります。
- 地元で働きたいか、大きな空港で働きたいか
- 国内線と国際線のどちらに関わりたいか
- 1つの航空会社に深く関わりたいか、複数の航空会社に関わりたいか
気になる会社が見つかったら、採用ページの社員紹介や仕事紹介を読んでみると、働くイメージがつかみやすくなりますよ。
よくある質問
グランドスタッフはどこの会社に勤めていますか?
航空会社本体、航空会社グループの空港会社、業務の委託を受けるハンドリング会社の3つが主な勤め先です。どの会社が担当しているかは、航空会社と空港の組み合わせで変わります。
空港のグランドスタッフの会社は、どうやって調べればいいですか?
働きたい空港の航空会社を確かめたうえで、ANAの協力会社一覧やJALブランドパートナーの一覧など、航空会社の公式ページから受け持つ会社を探すのが確実です。
グランドスタッフ委託会社では、どの航空会社の便を担当しますか?
その会社が契約している航空会社の便を担当します。外国の航空会社を受け持つ会社が多く、1人で複数の航空会社を担当することもあります。
航空会社グループの会社に入れば、その航空会社の便だけを担当しますか?
そうとは限りません。グループの空港会社も、ほかの国内外の航空会社の便を受託していることがよくあります。
勤める会社によって仕事内容は大きく変わりますか?
搭乗手続きや搭乗案内など、基本の仕事は大きくは変わりません。担当する航空会社の数や使う言葉、雇用形態などが会社ごとに違います。
まとめ
- グランドスタッフの勤め先は、航空会社本体・グループの空港会社・委託を受けるハンドリング会社の3タイプ
- 同じ航空会社でも、空港によってカウンターを受け持つ会社が違う
- グループの空港会社も、他社の便を受託していることが多い
- 委託会社は複数の航空会社に関われる一方、覚えることも増える
- 募集元は、航空会社の公式にある委託先の一覧から調べると迷わない





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